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CAE解析
・ここでは、プラスチックの製品開発において知っておくと役に立つ、射出成形に対する
 CAE解析の活用について説明します。

射出成形解析の利用例

目的 方法 製品例
樹脂充填バランス ゲート位置,ランナー形状の最適化
樹脂流動による最適樹脂選択
成形品全般
ボタンヒンジ付製品
最小型締力の算出 ゲート位置,数の最適化
最適成形条件の予測
コピー機カバー
テレビカバー
成形ソリの低減 肉厚等の製品形状最適化
ゲート位置の検討
最適成形条件の予測
エアコン部品
浴槽,浴室カバー
冷蔵庫棚板
ハイサイクル成形 成形品肉厚の調整 ビデオデッキシャーシ
金型冷却の最適化 金型冷却回路の最適化 CD,DVDケース
冷蔵庫部品
成形不良の予測 ウェルドライン発生位置
ヒケの発生(成形収縮率分布)
フローマークの予測
テレビバックカバー
冷蔵庫ドアポケット
パール調,メタル調製品
特殊成形への対応 ガス中空形状の予測 コピー機部品

など

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構造解析の利用例

成形品の使用強度 成形品単体の発生応力計算
部品使用時の耐久性(疲労)
使用内圧による耐圧性(クリープ)
落下衝撃推定解析
発泡積層板の変形解析
成形品の加熱変形解析
OA、家電機器全般
冷蔵庫ドア部品
浄水器、電線ボビン
電話機、携帯電話機
住宅部品
樹脂食器、包装材
組立製品の強度 製品組立後形態での変形・応力計算 エアコン室内機
ビデオデッキ
冷蔵庫
材料の変更
(金属→プラスチック)
(ABS→PS)など
成形品の耐荷重強度計算
製品補強による強度改善
ガス中空成形の適応
コピー機部品
プリンター、電話機
冷蔵庫部品
製品設計支援 成形性改善形状での強度維持
ボス、リブ、フック等形状
ヒンジ部品の耐久性
OA、家電機器全般
家電の押しボタン
リモコン

など

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CAE解析の進め方

1. CADによる形状入力

3次元CADを使い、成形品の形状を作成します。(中立面の作成)

射出成形解析 シェルモデル
通常2.5次元形状を使用(肉厚を数値情報化)
製品構造解析 シェルモデルまたはソリッドモデル
部分的な解析はソリッドモデル
全体形状解析はシェルモデル

2. 有限要素法メッシュ分割

有限要素法プリポストプロセッサソフトまたは専用メッシュソフトを使い、メッシュ要素分割を行います。

要素分割後は小さな三角もしくは四角形の平面要素によってCAD形状が置き換えられます。

3. 解析結果表示

有限要素法プリポストプロセッサソフトを使い、解析結果情報を3次元形状の上に分布表示させ、カラーパターンにより充填時間,圧力,温度といったデータの分布を提供します。

4. データ解析

3の結果表示やグラフ、比較表等を使い報告書にまとめる他に、パソコンの画像情報(PDFファイル、tifファイル等)として送付も行っています。また結果情報をお客様のお手元で3次元表示させるデータ形式を使い、提出することも可能です。

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解析用ソフトウェアの構成例

1) 解析ソフトの位置づけと流れ

2)ソフトウェア構成の例

形状入力 2次元CAD AutoCAD
3次元CAD SolidWorks
メッシュ分割 FEMAP
プリプロセッサー FEMAP
射出成形解析 PLANETS-2001-PC
構造解析 線形構造解析 CAEFEM Non-Linear-Full
NX-Nastran
非線形構造解析 CAEFEM Non-Linear-Full
NX-Nastran
解析結果表示 FEMAP
その他 3次元データ配布 GL-view Pro
(注) PLANETS 2001は、三井系企業6社で開発した射出成形解析ソフト

特殊なCAE解析

  • ガスアシスト成形のガス充填パターン解析
  • 射出圧縮成形,射出プレス成形の充填解析
  • 結晶化樹脂の結晶化シミュレーション
  • 多層多色成形(2色成形)の充填解析
  • 3次元形状の樹脂充填解析(部分形状で利用)
  • 定常振動時の固有値解析、周波数応答解析
  • 定常熱伝導解析
 

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CAE解析を効率的に行うために必要な情報

1) 必要な情報

情 報 内 容 流 動 解 析 構 造 解 析
一般解析 金型冷却 GAI成形 応力変形 落下衝撃*
製品図面  
解析条件     射出成形条件      
(使用樹脂)
拘束条件      
荷重条件      
使用環境条件      
見本成形品  
CADデータ  2次元
3次元
金型図面     ガスチャンネル    
全体組立図        
製品スペック そり,外観,勘合  

◎:必須事項,○:大変参考になる項目,△:推定も可能な項目
*注)静解析を基に加速度ファクターにより推定する場合


・以上のように、CAEはプラスチック製品の開発において開発期間の短縮や
 開発コストの削減を可能にする有用なツールとして活用できます。

  ※当社では、CAE解析の受託業務は行っておりません。

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